大阪市保護司研修会がありました。
今日のセミナーの第一講は、龍谷大学大学院法務研究科教授浜井浩一氏による、
「日本の治安、刑罰と犯罪者処遇」でした。
2006年に内閣府が行った治安に関する世論調査では国民の80%以上の人が治安は悪化していると感じているとしている。そして、80%以上の人が死刑を望み、治安悪化に厳罰化で抑えこもうという空気になっている。
 しかし、氏は、殺人、殺人未遂の件数が1950年代後半から減少傾向にあり、治安の悪化は、マスコミによる偏った報道によるものだという。また、様々な統計情報から見えてくるのは、高齢者の検挙人員が増加しているということ。
 そして、驚いたのは次の事実。
 平成15年のデータによると、警察に検挙された約200万人のうち受刑者になったのは3万人。悪質な犯罪者が刑務所に送られると考えるのは短絡的。一般的に、家族や仕事があり社会基盤がしっかりしている者や、経済的に豊かな犯罪者は、弁護士の支援も受けやすく、被害弁償を行うことで示談をえやすい。これに対して無職、社会基盤が脆弱な者は受刑者となりやすい。
 こういう理由で、高齢者や知的障害者などの社会的弱者が多く収容されているというのが実態という。
従って厳罰化の直撃を受けるのが実は、高齢者などの社会的弱者ということらしい。
 マスコミ報道を鵜呑みにして、凶悪犯罪が増加していると思い込み、ほとんど存在しないモンスターのような犯罪者を恐れて、善良な市民を彼らから守ろうとして厳罰化してみたら、刑務所が高齢者などの社会的弱者で一杯になってしまった。それが現在の日本の姿という。
 そして犯罪者の処遇について講演はつづきました。
 
人は、生活する場所と、支えてくれる人がいなければ、頑張れないし、更生できない。「犯罪をしたのだから自業自得」と切り捨てるのは簡単だが、そのつけは形を変えて我々自身に返ってくることを忘れてはならない。
 保護司の職務の重要性を再認識しました。
この講演は、著書「2円で刑務所、5億で執行猶予」を元にしているということでした。読んでみたくなりました。

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土蔵 康司

代表取締役トクラ商事株式会社
大阪、京橋の婦人服店を経営しています。2階で防護服のネット通販サイト防護服.COMも運営しています。  婦人服と防護服という意外な組み合わせで、新聞、テレビなどから取材が

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